2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

アヴラム・デイヴィッドスン『どんがらがん』(河出書房新社)

奇想コレクションのなかの一冊。アヴラム・デイヴィッドスンの全16篇からなる短編集です。ミステリ作家の殊能将之さんが偏愛する作家ということで、この本の編者になっています。私はSFセミナー2007の『アヴラム・デイビィットスンの思い出を語る』での奥様…

『どんがらがん』読書中

現在はアヴラム・デイヴィッドスン『どんがらがん』読書中。確かに奇想という他に言いようのない短編ばかり。でも作家の個性ってあんま感じない作風かも。一貫性がないというか。ワンアイディアをあれこれ味付けして書いてる感じ。

イアン・ランキン『黒と青』感想補足

「リーバス警部シリーズ」はイギリス産のハードボイルドミステリで警察小説でもあります。この小説は主人公のキャラ設定や語り口がボイルド系なんですよね。でもあくまでも警察官として動くし、警察内部の動きも重要なポイントとなっている。 警察小説はある…

イアン・ランキン『黒と青』上下(ハヤカワHM文庫)

変死体で見つかった男性の調査を始めたリーバイス警部は事件の背景を探るため油田のある都市アバディーンへと赴むくが、そこにはバイブル・ジョンやジョニー・バイブルの痕跡があり…。「バイブル・ジョン」とは1960年代にスコットランドを騒がせた連続殺人犯…

『稚魚の会・歌舞伎会合同公演 B班』

国立小劇場に『稚魚の会・歌舞伎会合同公演 B班』の千穐楽を観に行きました。最初のうち行こうか悩んでいたんですが行ってきてしまいました…むーん、どんどん深みにハマっているような(笑)。でも行って良かったです。想像以上に良い芝居を観ることが出来ま…

すずめ二人會 -夏の巻-

全生庵に『掛け合い噺 すずめ二人會 -夏の巻-』を聞きに(観に?)行きました。春の巻の好評を受けて2回目となる落語家の林家正雀さんと歌舞伎役者の中村芝雀さんのコラボ企画。最初、昼夜公演でしたがなんと早々の売り切れのため朝の部を追加したそうな。「…

『九月大歌舞伎 秀山祭』『竜馬がゆく』関連記事

『秀山祭』の演目『竜馬がゆく』で竜馬を演じるにあたって染ちゃんがわざわざゆかりの地、高知まで訪問したそうです。結構、記事になってますね。ゲキシネ『朧の森に棲む鬼』の舞台挨拶の時と違ってマジメに?ダークスーツで臨んだようです(笑) スポーツ報…

ゲキシネ『朧の森に棲む鬼』完成披露試写会記事追加

ゲキシネ『朧の森に棲む鬼』完成披露試写会記事がかなり出ました(驚)。TVでもいくつか紹介していたようですし、今回、マスコミがかなり興味を示してくれたようですね。 CINEMA TOPICS:市川染五郎、ロックmeet歌舞伎ファッションで登場!『朧の森に棲む鬼』…

世田谷パブリックシアター『ロマンス』

世田谷パブリックシアターにこまつ座&シス・カンパニー公演『ロマンス』を観に行きました。ロシアの作家、アントン・チェーホフの人生を描いた作品。大きなドラマがある芝居ではないですがとっても洒落ている楽しくて暖かい芝居でした。井上ひさし氏のボード…

ゲキシネ『朧の森に棲む鬼』完成披露試写会

新宿バルト9での『朧の森に棲む鬼』完成疲労試写会の抽選に当ったので行ってきました。舞台挨拶に市川染五郎さん 阿部サダヲさん 真木よう子さん いのうえひでのりさんがいらっしゃるというので楽しみにして行きました。会場には取材陣がかなり来ていました…

ウラジーミル ソローキン『ロマン』全2巻(国書刊行会)

き、きもちわるい…。最終章でいきなり脳天をがっつり殴られた。つか、なんだよ〜、これ、いやだよ〜。最終章、まともに読めた人います?一字一句、きちんと追うことなんて無理。文字を追うことがこんなに苦痛になるとは。内容に眩暈、文字に眩暈ですよ。ほん…

八月納涼大歌舞伎『ゆうれい貸屋・新版 舌切雀』

歌舞伎座に『八月納涼大歌舞伎 第二部』を観に行きました。観劇前に染友たちとのんびり『台湾海鮮』で飲茶ランチ。日曜にランチをやっているお店は貴重よね。飲茶コースはかなりボリュームがありました。ご一緒してくれた染友たちありがとう。また遊びましょ…

アン・クリーヴス『大鴉の啼く冬』(創元推理文庫)

2006年新年を迎えたシェトランド島。孤独な老人マグナスを深夜に訪れた黒髪の少女キャサリンは、4日後の朝、大鴉の舞い飛ぶ雪原で死んでいた。真っ赤なマフラーで首を絞められて。住人の誰もが顔見知りの小さな町で、誰が、なぜ彼女を殺したのか? 8年前の…

八月納涼大歌舞伎『通し狂言 裏表先代萩』

歌舞伎座『八月納涼大歌舞伎 第三部』を観劇。『先代萩』を観るなら花道は欠かせないし、ということで一等席を奮発。『先代萩』を観るにはBestな席、花道寄センター後ろめの席をGet。観劇してみて我ながら良い選択。このくらいの席だと役者さんのお顔のアラ(…

ルドンの黒

本日、休暇を取って(いわゆる夏季休暇は無いので)、東急文化村のザ・ミュージアムに『ルドン展 -ルドンの黒-』を観に行きました。 Bunkamura: http://www.bunkamura.co.jp/shokai/museum/lineup/shosai_07_redon.html 私にとってルドンは色彩豊かなパステル…

ミネット・ウォルターズ『病める狐』上下(創元推理文庫)

これは傑作。私的にミネット・ウォルターズ作品のなかでもかなり好きです。作品の質としても上位にランクされる作品。ミステリの女王の名は伊達じゃありません。やっぱり凄い。いつものように題材に新味があるわけじゃないのに、構成の密さ、人物描写の濃密…

アンドリュー・ラウ/ アラン・マック監督『インファナル・アフェア 無間道』(DVD)

友人から借りて観ました。うわあああああ、これは好きです、ツボです。やばいっす、私DVD買ってしまいそうです。んで、すいません、すいません今まで香港映画をなめてました。だって最近の作品では「少林サッカー」「グリーン・デスティニー」「英雄HERO」(…

新橋演舞場『錦秋演舞場祭り 中村勘三郎奮闘』

10月新橋演舞場の昼の部の演目詳細が出ました。昼の部が十月大歌舞伎ということのようです。歌舞伎に森光子さんが出演されるのかなとか思いましたがさすがに違うようです。夜の部の演目はまだ未定。 新橋演舞場『錦秋演舞場祭り 中村勘三郎奮闘』 平成19年10…

ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア『輝くもの天より墜ち』(ハヤカワSF文庫)

ティプトリーといえば短編・中篇の名手ですが、『輝くもの天より墜ち』は長編。ティプトリーは生涯のうち長編を2作品描いているそうですがそのうちの初翻訳作品。なんでこの作品、今まで訳されてこなかったの?と不思議なほどティプトリー作品のなかではたぶ…

購入本

カズオイシグロ『浮世の画家』(ハヤカワepi文庫) アン・クリーヴス『大鴉の啼く冬』(創元推理文庫)

田中哲弥『大久保町の決闘』(ハヤカワJA文庫)

ごくたまに当たりはあるので完全無視するつもりはないがどうもライトノベルは合わないのが多い。今回はそのなかでも断トツに合わない本だった。読んでて興味がまったく惹かれないのだ。バカ本はわりと好きなほうだと思う。ばかばかしい部分にツッコミを入れ…

TVドラマ『敵は本能寺にあり』情報2

いいもんみっけ。 中村梅雀さんサイト:http://www.baijaku.com/index.htm

トルーマン・カポーティ『カメレオンのための音楽』(ハヤカワepi文庫)

面白かった!カポーティが描く人々はどこか哀しい。そして「人」の得体の知れなさをそのままストレート描写する。情景描写がとても密で、どの場面も活き活きと立ち上がる。本当に見事だと思う。野坂昭如氏の翻訳も上手いのだろうが原文ではもっと研ぎ澄まさ…

TVドラマ『敵は本能寺にあり』情報1

今冬放映予定のテレビ朝日系列のスペシャルドラマ『敵は本能寺にあり』に染五郎が主演です。明智左馬助役とのこと。明智光秀の養子だそうですがどういう人物なのでしょう。織田信長役には玉木宏。おおっ、色白対決ですね(笑)原作は加藤廣氏『明智左馬助の恋…

アテスウェイ

吉祥寺の友人のところへ遊びに行く。遅めのランチ後、お買い物。吉祥寺はお買い物天国だと思う。小物から洋服まで可愛いものが手ごろなお値段で買えるのでウキウキしてしまう。お茶をするのに今日は友人にお願いをして人気のケーキ屋『アテスウェイ』に連れ…

購入本

ミネット・ウォルターズ『病める狐』上下(創元推理文庫)

home grown

久しぶりに読書ペースがいい感じ。カズオイシグロの後はちょっと軽めなのをと思って田中哲弥『大久保町の決闘』を手に取ったのですがちょっと乗れない感じ。やっぱライトノベルは苦手かも。なのでトルーマン・カポーティ『カメレオンのための音楽』を併読。…

カズオイシグロ『わたしたちが孤児だったころ』(ハヤカワepi文庫)

「上海に暮らしていた十歳の時に両親が失踪し孤児となったクリストファー・バンクス。彼はイギリスの叔母に引き取られ、大学を卒業後、ロンドンで探偵を志し、いつしか探偵として名を馳せるようになる。そして両親の失踪の謎を解くべく上海に渡るのだが…」 …

赤江瀑『赤江瀑の「平成」歌舞伎入門』(学研新書)

平成の歌舞伎が混沌としているという説には同意しますけど、その重要な部分をさらっと流して書いて表面的だし、何がどう、という部分で自己完結してるから、説得力が無い。これで初心者への入門編になるのかしら?疑問。今の歌舞伎を観てない人へのアピール…

今後の歌舞伎公演予定

都民劇場のサイトで歌舞伎座の下半期の予定が載りました。8月1日にいつも発表になるので待ち構えておりました。その他、国立劇場や巡業等、現在情報に出ているものをまとめて観劇Blogのほうに載せました。あくまでも予定なので出演者等変更になる可能性もあ…