ルドンの黒


本日、休暇を取って(いわゆる夏季休暇は無いので)、東急文化村のザ・ミュージアムに『ルドン展 -ルドンの黒-』を観に行きました。

私にとってルドンは色彩豊かなパステル画の人。黒の時代の絵もたぶん観ているとは思うんだけど後期のパステル画の色が大好きなのでそちらのイメージが強かった。なので今回、黒を中心とした展覧会はぜひとも見たかった。200点もの絵画は思った以上に見応えがありました。点数が多いだけにルドンの絵の変遷がよくわかる。黒の時代が中心なので色彩をのせた絵の点数が少ないのがちょっと残念だったけど、ルドンの画家としてのユニークな資質を把握できる展覧会だと思う。
ルドンの絵画は幻想譚が好きな人は観たほうがいいと思います。エドガー・アラン・ポーに捧げる絵を描き、ギュスターヴ・フロベール『聖アントワーヌの誘惑』、ボードレール悪の華』、『聖ヨハネの黙示録』の挿絵を描いている。と書けばわかっていただけるでしょう。初期にはユーモラスな怪物の作品を、中期は端正さのある異界を、後期には鮮やかな想像上の植物を描き、彼の生きた時代の精神性を鮮やかに活写しています。
ちなみに会場は異常に寒いので行かれる方はご注意を。外が暑いので油断して行ったら凍えました。なので絵画展をのんびり観た後は「美々卯」で暖かいうどんなどを食べてしまいましたよ(笑)。それからちょっとお買い物などして、「パティスリー・ナオキ」のケーキを買って帰りました。ここのケーキはお初。凝ってはいないけどその分、ストレートで優しいお味のケーキでした。飽きのこないケーキという感じ。