マックス・バリー『機械男』(文藝春秋)

僕は機械しか愛せない。人間は非論理的だ。恋人も友人もいないけれど、でも人間と関係を結ぶなんて非効率で面倒くさいじゃないか。そんなある日、僕は職場の事故で片脚を失う。そのときひらめいたのだ―エンジニアとしての才能を注ぎ込んで、生身より断然高性能の脚を開発しようと。名づけて「美脚」。その出来は素晴らしく、僕は残る片脚も機械化した。これが僕の未来を開いてくれた―僕に共感を抱いてくれた初めての女の子、ローラとの出会い。恋の成就。会社が与えてくれた大規模な開発チーム。思いのままに研究を進められる自由。だが僕は知らなかった、すべての背後に社の軍需部門の思惑があったことを。やがて暴走をはじめる開発チーム。姿をあらわす「機械化兵士」開発計画。それは僕の彼女、ローラまでも巻き込んでゆく。大地を揺るがして疾走し、轟音とともに跳躍する機械の脚。それを武器に、理系オタクは恋人のために死地に赴く。(「BOOK」データベースより)

どーしても主人公(&ヒロイン)に感情移入できないというか「ん〜、この人無理っ」って感じで面白がるポイントを見つけられず。自分だけしかみえてないというキャラはほんと苦手。それに物語的に「飛躍」があまりなくてリアル感があるからかえって拒絶反応を起こす感じかな。『機械男』の苦手感は倫理観という部分だけではないなあ。私の作品として受け入れられる境目ってどこなんだろな〜。

機械男

機械男