ロバート・A・ハイライン『銀河市民』(ハヤカワSF文庫)

小さい時にさらわれ、奴隷として生活してきた少年ソービーの冒険成長物語。ソービーが最終的に拾われた乞食バスリムがただの乞食ではなかったことから彼から教育を受け、宇宙へ飛び出し自分の出生を知るに至るというお話。


人格形成期にかなりひどい目にあってきたわりに素直で前向きなソービーが周囲の暖かい支援で成長していくというちょっと甘さのあるストーリーがライトノベル系ちっくだなあと思ったら、もともとジュブナイルだそうで…。ああ、そうか、それならわかるわ。社会規範のなかでの義務と権利とか、自由とはなど、そういう部分をきっちり押さえているしね。これは10代の時に読んだらワクワクドキドキできたであろうSFです。