第28回読書部 ウラジーミル・ソローキン『青い脂』

高田馬場で開催された読書部の読書会に久しぶりに参加。久々の読書会は楽しかったし刺激になりました。読書会で会話に出たキワードをちょっと羅列してみます。
「小説(物語)」として深く語れないというのは共通認識。枠組みとか個々のパーツ部分で語ることになった。大きく三層に分かれていて、そのなかでまた層が重なっていく。そのしつこさ体力具合がロシア人(笑) 後半は完全にソローキンのスターリン萌え。筆がノリノリに乗っている。クローン作家たちの作品は翻訳文で見る限りそれらしく文体模写が出来てる。ソローキンは模写しずらい作家は外したらしい。ゴーゴリは無理っなんだそう。ラストの処理はSF的にありきたりすぎる。トルストイ4号の絞殺獣カッコイイ。これ人だよね?「青脂」はいったい何のために必要だったの?歴史的に貴族ではない人物に対しわざわざ青い血というのが何度か言及されているけど何か意図がある?部屋の豪華な調度品への言及も多いけど俗物的なことを表してるのか。大地交合者教団に女がいないね。大地から生まれるって設定なら面白い。民話的。童子のビジュアルをどう考えたら?リトルピープル。アジア的風貌。金髪碧眼。下水道のオペラは映像的にインパクト。最初と最後は同じ「時」ではないよね。ボリス可哀相(笑)いまどき手書き。等々。
他にも色々出ました。『21世紀ドストエフスキーがやってくる』(集英社)のなかのソローキンインタビューは参考になる。
諸般事情で行けなかった食事会にも行きたかったわ〜。だいたい読書会は二次会のほうが楽しいんだよね。次回は行くぞっと。