ヘレン・マクロイ『暗い鏡の中に』(創元推理文庫)

ブレアトン女子学院に勤めてまだ五週間にしかならない女性教師フォスティーナは、突然理由も告げられずに解雇される。彼女への仕打ちに憤慨した同僚ギゼラと、その恋人の精神科医ウィリング博士が関係者を問いただして明らかになったその“原因”は、想像を絶するものだった。博士は困惑しながらも謎の解明に挑むが、その矢先に学院で死者が出てしまう……。(東京創元社http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488168070)

ヘレン・マクロイの傑作と言われている作品で復刊されたの機に思い立って手に取ってみました。ヘレン・マクロイはお初です。どうやら精神科医ウィリング博士シリーズのひとつのようですね。精神科医が探偵というところで気が付けば良かったんですがいわゆる本格を求めると少しばかりズレがあります。オカルトか?というところからきちんと地に着いた解決が提示されるには提示されるのですが…。現実と幻想の境界を楽しむものかな。語り口にちょっと乗れなくて解決された謎も無理矢理感を感じてしまった。期待が大きかっただけにちょっと残念。リダビリティーはあるので他の作品も読んでみてみるかな。

暗い鏡の中に (創元推理文庫)

暗い鏡の中に (創元推理文庫)