P.G.ウッドハウス『ジーヴスの事件簿 才智縦横の巻』(文春文庫)

20世紀初頭のロンドン。気はいいが少しおつむのゆるい金持ち青年バーティには、厄介事が盛りだくさん。親友ビンゴには浮かれた恋の片棒を担がされ、アガサ叔母は次々面倒な縁談を持ってくる。だがバーティには嫌みなほど優秀な執事がついていた。どんな難題もそつなく解決する彼の名は、ジーヴズ!(文藝春秋http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784167705923)

イギリスのユーモア小説の傑作選。軽く読めます。事件簿とタイトルにありますがミステリではなくちょっとマヌケな主人バーティに降りかかった難題を執事のジーヴズが解決していくというドタバタ劇。ジーヴズのキャラが優秀だけど人が悪いタイプ。主人のためではなく自身の立場の安定のために動くっていう毒がある。イギリスの作品らしい捻りがあるのが面白い。

ジーヴズの事件簿 才智縦横の巻 (文春文庫)

ジーヴズの事件簿 才智縦横の巻 (文春文庫)