ジャック・マシューズ『バトル オブ ブラジル 『未来世紀ブラジル』ハリウッドに戦いを挑む』(ダゲレオ出版)

絶版になっている本ですが古書店で購入。
映画『未来世紀ブラジル』を上映するにあたってテリー・ギリアム監督と映画製作会社のシドニー・シャインバーグ社長とのバトルの日々を「ロサンゼルス・タイムズ」の記者であるジャック・マシューズがルポした作品。
製作会社から映画の尺の長さと内容を修正しろと言われたテリー・ギリアム監督がどのように抵抗していったか芸術表現を巡っての戦いの日々が描かれる。商業主義の弊害、権力が強いものの考えや好みに左右される映画業界が赤裸々に語られ、またそれが映画『未来世紀ブラジル』のテーマともリンクしているのが面白かったです。映画に関わった人々を活き活きと活写しており読んでいて臨場感がありました。