アガサ・クリスティ『三幕の殺人』(ハヤカワクリスティ文庫)

引退した俳優が主催するパーティで、老牧師が不可解な死を遂げた。数カ月後、あるパーティの席上、俳優の友人の医師が同じ状況下で死亡した。俳優、美貌の娘、演劇パトロンの男らが事件に挑み、名探偵ポアロが彼らを真相へと導く。(早川書房http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/320009.html)

アガサらしい「愛」と「欲」に翻弄される人々の物語でした。改めてアガサが描く人々の造詣の巧みさが目に付きました。物語技巧の巧みさは人物造詣の巧みさでもあった、という感じでしょうか。時代性、というのはありますけど、それでも読んで面白いのは褪せないものがあるからなんだろうと思います。

三幕の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

三幕の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)