江戸川乱歩『屋根裏の散歩者 江戸川乱歩ベストセレクション3』(角川文庫)

世の中の全てに興味を失った男・郷田三郎は、探偵・明智小五郎と知り合ったことで「犯罪」への多大な興味を持つ。彼が見つけた密かな楽しみは、下宿の屋根裏を歩き回り、他人の醜態をのぞき見ることだった。そんなある日、屋根裏でふと思いついた完全犯罪とは――。表題作のほか、とある洋館で次々起こる謎の殺人事件を描いた「暗黒星」を収録。(角川書店http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_detail.php?pcd=200801000427)

ベストセレクション1と2が幻想ホラー系が多かったのに対し3は明智探偵が活躍するいわゆる探偵小説の中篇2本が収められています。個人的に表題作より『暗黒星』のほうが好み。塔ものや、一族ものは無条件に好きだしね。あと明智が美形に弱いというところも良い感じ(笑)。『暗黒星』を乱歩歌舞伎の第二弾で使ってくれないかしら〜。色々歌舞伎の手法使えそう。