クリストファー・プリースト『双生児』(早川書房）

ネタばれが耳に入ってこないうちにと思って、先日購入したクリストファー・プリースト『双生児』を読了しました。

うわあああああ、面白い。久しぶりに「本好きは絶対読んで〜〜！！！」と騒ぎたくなる本に出会いました。SF好きや幻想系好きは勿論のこと、これはミステリー好きにも超おすすめですよっ。特にパズラー系が好きな人はぜひぜひ。この物語、ジグゾーパズルのピースをハメこんでいくような楽しさがあります。もうね、すんごいよ、ネタが色々あって。あっ、最後のピースのひとつがあるかどうかは微妙ですが(笑）

しかし、個人的に良心的兵役拒否者のほうのネタのひとつが全然わかんなかった…。大森望さんの解説で「ええええっ、そうだったの？！」と。ううっ、情け無い、すごい負け感。すぐに再読しないと。じゃなくても第二次大戦周辺の知識があんま無い人なので全部きちんと楽しめてないしな。解説を頭に入れて読むとかなり違うだろうなあ。ネタばれしてからでも読む楽しみがあるという一度に二度美味しい本です。 大森さんの解説は素晴らしいです。ちなみに読み前に解説を読むようなバカなことは絶対しないように。

プラチナファンタジィーなのにハードカヴァーかよっ、って少々怒りモードでしたがこの本なら納得。売れて欲しいです。クリストファー・プリーストの作品のなかでも断トツに良い出来の本だと思う。

双生児 (プラチナ・ファンタジイ)