ディ−ン・クーンツ『サイレント・アイズ』上下(講談社文庫)

ユニークな登場人物たちは魅力的だし、サスペンスフルに交互に進む物語もスピード感溢れホラーサスペンスとしてひさびさにクーンツ面白いかもと思ったんですが、後半からだんだんと方向性が…。まあ相変わらずベタベタなジェットコースターB級物語です。今回は誰も彼もが変わった面々なのでその部分を楽しむだけでも面白いです。題材は今回かなり良いと思うんですが書き込みが甘いというか、悪は悪でしかなく善が善でしかないキャラ作りがなあ、物語に深みを持たせないんだよね。もったいない…。それにしてもラストの処理はいくらなんでもどーなの?まっ、前半、ホラーサスペンス、後半オカルトSF?って感じです。