伊藤計劃『虐殺器官』(ハヤカワJA文庫)

9・11を経て、“テロとの戦い”は転機を迎えていた。先進諸国は徹底的な管理体制に移行してテロを一掃したが、後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。
 米軍大尉クラヴィス・シェパードは、その混乱の陰に常に存在が囁かれる謎の男、ジョン・ポールを追ってチェコへと向かう……彼の目的とはいったいなにか? 大量殺戮を引き起こす“虐殺の器官”とは?(早川書房http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/20984.html) 

伊藤計劃氏の作品は『ハーモニー』をだいぶ前に読んでいます。その前日譚であるこの作品、ようやく読了。この方の作品は内容はわりとハードですが映像的で非常に読みやすいですね。設定や悩める主人公の語り口は面白かったんですが「動機」と「行動」が中途半端で納得できず。脇役のウィリアムズがいい味をだしていて好きです。

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)