新橋演舞場『五月花形歌舞伎 夜の部』鑑賞

歌舞伎初心者二人を連れて新橋演舞場『五月花形歌舞伎 夜の部』を鑑賞。三島歌舞伎『椿説弓張月』は10年前に猿之助さんの演出で観ていてスペクタクルな舞台演出や綺麗な絵面、最後の宙乗りでのカタルシスが印象に残っていて初心者でも大丈夫かな?と思ってオススメしてみたんです。
ところが、今月の『椿説弓張月』は猿之助ver.とはまったく違う世界観が現れていて「こ、これは初心者向けではないかも…」ととっさに思いました。三島という作家の歌舞伎として正しい有り様だとは思うが空虚で冴々とした彼岸の世界が立ち現れていたんですよね。また感覚的に不可思議な世界になってるというか歌舞伎という枠にハマっているようでどこかずれた感覚がある感じというか。
ちょっとこれは初心者にはどうなんだ?と焦りました。しかし新歌舞伎とはいえ枠組みが擬古典ということもありまず衣装の美しさに感動し、そして義太夫、鳴物、歌舞伎独特の動き、派手なアナログ大道具、女形の柔らかい動きがとても面白かったとのこと。総合芸術だというのを実感したと。変則演目だとは思うけど入り口としては十分だったらしい。ちょっとホッとしました。詳細感想は後日。