ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト『MORSE −モールス』上下(ハヤカワNV文庫)

母親と二人暮らしのオスカルは、学校では同級生からいじめられ、親しい友達もいない12歳の孤独な少年。ある日、隣のエリという名の美しい少女が引っ越してきて、二人は次第に友情を育んでいく。が、彼女には奇妙なところがあった。部屋に閉じこもって学校にも通わず、日が落ちるまではけっして外に出ようとしないのだ。やがて、彼女の周辺で恐るべき事件が…スウェーデンでベストセラーを記録したヴァンパイア・ホラー。

ヴァンパイアもの。滅びゆく種族の変容譚かなと思って読み始めましたが若干、期待した方向とは違った。しかし、切り口が独特で面白かったです。ガチガチのモダンホラーですね。ホラー好き、ヴァンパイアもの好きは読んで損なし。 個人的にラストの落としかただけは…そこには落としてほしくなかったかなあ。
それにしてもこのところ翻訳ミステリやホラーは今までにも増して幼児虐待ものが多いのが辛いところ。また彼らが「異」へと転化していくものも多く、ここまで来ているか、という感じ。

MORSE〈上〉―モールス (ハヤカワ文庫NV)

MORSE〈上〉―モールス (ハヤカワ文庫NV)

MORSE〈下〉―モールス (ハヤカワ文庫NV)

MORSE〈下〉―モールス (ハヤカワ文庫NV)