村上春樹『1Q84』上下(新潮社)

男の子ドリーム入った青年マンガ、という印象。弱者への共感が非常に中途半端なのがすごく気になる。女は所詮使い捨てなキャラの描き方にもガッカリだし。幼児虐待などのひどさを描く一方で少女とのsexが「なんらかのとの繋がりを持つ、絶つための手段」として正当化されて描かれるのがなんだかなあ、だ。スティーブン・キングの『IT』でもこの手法が使われたが、その後の女の子の人生がひどい状態になってしまっている、という部分までキングは書いたぞ。人に非ずならいいのかよ。それって虐待側の意識そのものでもあるんだがな。また、暴力に対する立ち位置がハッキリせず、それによって、なんとなくテロリズムへの共感が端々に感じられてしまうのはいいことなのかなあ。暴力には暴力をって読めるんだけど…。

1Q84 BOOK 1

1Q84 BOOK 1

1Q84 BOOK 2

1Q84 BOOK 2