浦沢直樹×手塚治虫『PLUTO』7巻、8巻(小学館)

浦沢直樹×手塚治虫『PLUTO』7巻、8巻(最終巻)を読了。『PLUTO』はトリビュート漫画としてはかなり良い出来だったんじゃないかと思います。最終巻は今までが丁寧に描写していただけにちょっと駆け足にまとめすぎたような気もしますが…あともう1巻あっても良かったような。でも浦沢直樹らしい細やかな人物描写と、手塚治虫の戦争に正義はないという虚しさ、そのなかで「人が生きる」というものがどういうことかという根底のテーマがうまく絡んだ読み応えのある作品になっていたなあと。それと手塚治虫作品への愛が感じらたのが何より個人的にかなり好感を持ちました。

久しぶりに読んだので細かいところを忘れていて、??となってしまった部分があったので1巻から読み直しました。これは全巻一気読み推奨です。ゲジヒトの記憶のロビタのくだりは一気読みしたほうが良いです。泣けた(涙)。手塚治虫の『火の鳥』を知っているとなお泣けます。そういえばブラウ1589はレクター博士を彷彿させますが、実は『鉄腕アトム』の青騎士がモデルらしい。うむむ、そのエピソードが判ればラストのブラウ1589の行動が判るのかな。 

PLUTO 8 (ビッグコミックス)

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