マイクル・コーニイ『ハローサマー、グッドバイ』(河出文庫)

戦争の影が次第に深まるなか、港町の少女ブラウンアイズと再会を果たす。ぼくはこの少女を一生忘れない。惑星をゆるがす時が来ようとも……少年のひと夏を描いた、SF恋愛小説の最高峰。(河出書房新社http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309463087

私がSFを読み始めた頃、巷で傑作と聞き読みたくてしょうがなかった本です。しかしながら絶版となったサンリオSF文庫から出ていて入手困難な作品でした。なので新訳で再販されるとなれば、これはもう購入せねばなるまい。
で、読みました。凄く期待して…。あうぅ、残念ながら私的にイマイチでした。まずもう主人公&恋人にまーったく魅力を感じない。なんでこんな二人が主人公…。どこが恋愛小説の最高峰…。私的にリボンちゃんのほうがよほど魅力的だ。なのにあの最後はないだろ〜、ひどいっ。
ラストの仕掛けもミステリ読みとしては先読みできました。2回エピソードが繰り返されるんで、速攻重要ポイントになるんですよね。昔の小説なのでそこんとこ見事に素直な仕掛でした…。あ、やっぱそうきたかって感じ。でもどんでん返しじゃなくてダーク方向として彼の「妄想」としても読めるとこは楽しいです(笑)
SF的には綺麗なんでしょうかね?惑星の自転とか機密計画とか、そこら辺のオチのつけ方が。私ここらへんの綺麗さがわからないので、どうにも。異星生物ロリンと人(異星人)との係わりとかそこら辺をもう少し突っ込んで書いてくれてるほうが好みだな。共生関係なのはなぜ?とか。

ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)

ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)