松本白鸚27回忌追善興行

来年2月の歌舞伎座は『松本白鸚27回忌追善興行』ですが追善演目が確定したようです。「熊谷陣屋」は近頃やりすぎではないかと…。とりあえず相模、藤の方、弥陀六の配役が気になります。相模は芝翫さんだろうとは予想します。それと吉右衛門さんがどう絡んでくるのかも気になる。「仮名手本忠臣蔵 七段目」で平右衛門あたりやってくださると面白そうです。しかし、お軽は誰だろう?うーん、他の出演者が気になる。まあ、染ちゃんファンとしてはとにかく「春興鏡獅子」をどう踊ってくれるかですね。たぶん、通う。

幸四郎 亡き父・白鸚に捧ぐ 由良之助

英雄役者と言われ文化勲章も受章した松本白鸚の27回忌追善興行(来年2月、東京・歌舞伎座)の演目が20日、決まった。長男の松本幸四郎(65)を中心にゆかりの狂言で昭和の名優を偲ぶ。


 幸四郎が昼は「仮名手本忠臣蔵 七段目」の大星由良之助、夜は「熊谷陣屋」の熊谷直実、最後に孫の市川染五郎(34)が本興行で初めて大曲「春興鏡獅子」を踊る。


 幸四郎の2役は白鸚が愛した当たり役。特に、由良之助は、観客が「大石内蔵助というのは、こういう人だったのかもしれないねぇ」としみじみ感想をもらしたエピソードが有名だ。「役者にとって最高のほめ言葉。父は真山青果の『元禄忠臣蔵』の内蔵助もやっていますが、両方いいと言われた役者は少ないと思います。英雄役者と言われ、最後の大きな役者ではなかったでしょうか」。


 幸四郎自身、両演目とも何度も手がけてきた。熊谷も定評がある。「最後に『16年はひと昔、夢だ、夢だ』というセリフがあるんですが、27年はひと昔という気持ちで胸がいっぱいになると思います」と早くもさまざまな思いが去来している様子だ。


 染五郎の「鏡獅子」も大きな話題だ。本来、家の芸ではないが、染五郎が子供歌舞伎で一度だけ演じた際、大叔父の松緑(2代目、白鸚の弟)から教わり、「弥生(後に獅子の精)をやれる役者が高麗屋にも出たな」と評された思い出がある。幸四郎は「最後は新しい高麗屋の門出。松たか子松本紀保もいてひ孫もできた。オヤジ、ここまできたよ、と言えそうです」。


 夜は「口上」もあり、広く慕われた人柄がしのばれそうだ。公演は2月1−25日。


東京中日スポーツ(2007年11月21日 紙面から):
http://www.tokyo-np.co.jp/tochu/article/entertainment/news/CK2007112102066032.html