祝!初日『九月大歌舞伎 秀山祭』

本日は『九月大歌舞伎 秀山祭』の初日です。私は『犬顔家の一族の陰謀』のチケットを取ってしまったので初日には観に行けませんでした。早く行きたいです。秀山祭に臨む染ちゃんの記事を見つけたので紹介です。

東京新聞念願の新作『竜馬がゆく』 市川染五郎 幕末物に挑戦 男臭い芝居を

国民的人気の幕末の志士・坂本竜馬市川染五郎が演じる新作「竜馬がゆく 立志篇」が、東京・歌舞伎座の「秀山祭九月大歌舞伎」(2〜26日)昼の部で上演される。司馬遼太郎原作のベストセラーを舞台化したもので、かねて時代を動かす幕末物をやりたいと思っていた染五郎にとっては願ってもない大役。このほど竜馬の故郷・高知市を訪れ、桂浜に立つ銅像や遺品を集めた記念館を見学。「竜馬が吸った空気や大地を踏みしめることで、何かを吸収できた」と、手応えを感じたようだ。 (剱和彦)


 染五郎は三年前の正月、長時間テレビドラマで坂本竜馬を演じ、その魅力にとらわれ、いつか舞台で演じられればと本や資料を集めていたという。今年は竜馬没後百四十年にあたり、台本作りにも立ち会う熱心さで取り組んできた。
 「〜立志篇」は斎藤雅文脚本・演出。竜馬が長州藩士・桂小五郎中村歌昇)と出会い、意気投合する場、竜馬ら土佐藩郷士と上士との争い、脱藩して幕臣勝海舟中村歌六)を訪ね、その近代国家論に感銘して弟子入りするところまでを描く。「夢や希望をふくらませている竜馬を演じてみたい。漠然とだが三回ほどで完結させ、将来は通しでやれれば。今回は女性は出ません。幕末の脂ぎったギラギラした人たちが、マグマのように生きている、男臭い芝居にしたかったので」


 シリーズ化に向けて
「あの役とあの役はあの人たちに、とは思っています。とにかくこの一作を見て面白かったと言われなくては。話は分かったけど(面白くなるのは)これからでしょという芝居にはしたくない」。
 染五郎高知市を訪れたのは、かんかん照りの酷暑の中。太平洋を望む銅像を、汗をふきふき眺めた後、桂浜の浜辺に出て広大な海原に見入っていた。近くの県立坂本龍馬記念館では、直筆の手紙や坂本家に伝わる日本刀などを手に取って興味深げ。「ここが竜馬が見た海、スケールの大きさに感動しますね。これまで知識として得ていたものを、ここに来ることで実感できました」と喜ぶ。
 「竜馬は明快な人間に見えるけど、一人でいろいろ考え、それをエネルギーとしてため込んで爆発させるところなど、すごくオタクという感じがする」


 染五郎は、ほかに夜の部「阿古屋」で平景清の愛人阿古屋(坂東玉三郎)を尋問する問注所の郎党・榛沢六郎。「四年前にさばき役の重忠は演じてますが、今回は重忠役の叔父(中村吉右衛門)や大和屋さん(玉三郎)と共演するので、勉強するいいチャンス」
 さらに同「身替座禅」の太郎冠者。「品を大事にして、一生懸命やっている姿が面白いと思ってもらえれば」。1万7千〜2千5百円。(電)03・5565・6000(チケットホン松竹)。