飛浩隆『ラギッド・ガール 廃園の天使Ⅱ』(ハヤカワJコレクション)

『グラン・ヴァカンス』の続編です。これは2002年の作品だから5年前に読んだきり。もうすっかり詳細を忘れている。再読してから『ラギッド・ガール』を読むべきだったかもしれない。私は『グラン・ヴァカンス』を読んだ時に「「夏の区界」という仮想世界をプログラミングした人間の狂気のほうが興味あります」という感想を書いている。その待望の現実世界の話が入っていました。そして私が思ったのは「女かよ!」でした…。ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアの『接続された女』のオマージュが多少入ってるかな?ま、全体的に綺麗な世界に歪んだものをぶち込んだ作品です。かなり面白いし『SFが読みたい!2007年ベストSF国内編第1位』というのも納得。個人的に『グラン・ヴァカンス』よりは好き。でもなーんか微妙に感性が合わないのかも。異形好きな私のツボに入らないのだ。