クライヴ・バーカー『アバラット』(ヴィレッジブックス )

ミネソタに住む少女キャンディが入り込んでしまったアバラットの世界は25時までの25の島々で構成されており住人たちは皆、異形のものたち。キャンディはアバラットの世界で何か役割を持たされているようなのだが…。


『血の本』シリーズのあのクライヴ・バーカーが子供向けに書いたファンタジィー。えっ?バーカーが子供向けと驚きましたがエロは無いけど悪夢系は健在。そして世界観もかなり密です。何より毒々しいほどの異形のキャラクターたちが素敵ですー。うっとり(笑)イマジネーションが刺激されますわ。こういう物語の時は敵役のほうが魅力的ですねえ。気持ち悪さ抜群です。これは子供だけに読ませるのはもったいないですよ。ファンタジィー好きは必読かも。全4巻のうちの1巻目が文庫化されたので手に取りましたがハードカヴァーのほうでも翻訳されているのはまだ2巻までみたいです。早く全巻訳して欲しいです。ハードカヴァーは作者自身が描いた挿絵が素晴らしいらしいので今度見てみよう。