新橋演舞場『五月大歌舞伎 夜の部』2回目

本日は久しぶりに叔母と両親とで歌舞伎観劇です。初日に3階席から拝見していますが今回のほうが断然良かったです。席が良かったせいもあるとは思いますがやはり芝居がこなれてくる頃に観たほうが良いですねえ。かなり満足度が高かったです。昨夜、『女形の夕べ』で素顔を拝見している芝雀さん、福助さん、亀治郎さんの舞台上の顔が素とはまったく違い、素の姿を連想させなかったのも素晴らしいと思いました。


今回、吉右衛門さんがかなり良かったです。五右衛門ではますます大きさが出ててやはり貫禄。また長兵衛に洒脱さが出てきた。福助さんの花子、私は好きですねえ。蛇身に変化する途中の目つきが凄かった。苦しみのなかで少しづつ蛇の目になっていき、その奥底に悲しみがあるのです。『娘道成寺』は一人で踊るほうが好みです。玉さまも一人で踊った時のほうが断然素敵だったものなあ。亀治郎さんの「火の見櫓の場」のお七には情念が体から出てきていました。それと非常に色気がありました。染ちゃんは声が少々お疲れだったかな。でも必死に吉右衛門さんに喰らいついている前のめりな姿がかっこよかったです。詳細感想後日。