『決闘!高田馬場』3回目

チケットが浮いてしまったとの連絡に何人かに声を掛けたのだが生憎この日程で行ける人が見つからず、すでに3回も行けることになっていたのに思わず「私が引き取ってもいい?」と引き取ってしまった分の観劇Dayでした。実は1回目を観た時に、ちょっと後悔しかけた。これを4回観るのか…と。なぜなら楽しい芝居ではあるのだけど、どこか腑に落ちない脚本に多少ガッカリでもあったから。だけど、染ファンとしては染ちゃんが三谷さんと長年温めてきて実現させた新作歌舞伎、応援しないでなんとする、こうなったら見届けてやる、とそんな想いでもいた。


そして、この3回目の観劇が出来たことに感謝している。2週間ぶりに観て改めて「これは歌舞伎だ」とそういう想いを強くした舞台だったからだ。1回目、2回目を観た時よりはるかに歌舞伎色が強く出ていた。どちらかというと三谷色を強く出し、三谷ワールドと歌舞伎の接着剤の役割であった染五郎勘太郎が強引に三谷ワールドを歌舞伎の世界に引きずり込んだ結果であったと私にはそう思えた。(千秋楽では少しその部分を三谷ワールドに戻していたような気がする、そういう意味でこの日を観られたのが嬉しい)


主演三人の役割もハッキリみえた。図式にするとこう。


勘太郎(世話物の住人であり町人&三谷世界の住人) ⇔ 染五郎(世話(町人世界)と時代(武士世界)を行ったりきたり&三谷世界と歌舞伎の世界を行ったり来たり) ⇔ 亀治郎(時代物の住人であり武士&歌舞伎世界の住人)


上手くハメこんだものだと感心した。そして見事に体現してみせた役者たちにはただ感心するばかり。そしてそのなかで改めて私は染五郎という役者としての柔軟性と決して苦しそうなところを観客に見せまいとするその姿勢に惚れました。やっぱ大好きだ。


詳細感想は後日。一緒に観劇した時代劇好きのN嬢は楽しめたけど安兵衛像があまりにもイメージとかけ離れていることに不満を持ったとのこと。また決闘の場に到着するまでの話ということを事前に教えておいたのだけど教えておいてもらえて良かったと(笑)。やはり時代劇好きとしては豪快な殺陣を期待するものね。そういえば、最初に染五郎は安兵衛のイメージとちょっと違うような?似合うかなあ?と不安視してたけどそこら辺はどう思ったのかな?聞くの忘れちゃった〜。