セルゲイ・ルキヤネンコ『ナイト・ウォッチ』(バジリコ)

ロシア産のダークファンタジィー。三部作の一作目です。主人公のキャラ設定が好きですねえ。ごく普通の優しい悩める男性なんですよ。主人公のわりに特殊能力が低めで絶対的じゃないところがいいです。光(デイ)の勢力と闇(ナイト)の勢力の特殊能力をもつ種族とごく普通の人間が混在する世界。舞台はロシアで、そのまま現在のロシアの社会情勢が反映されています。光(デイ)の勢力であろうと闇(ナイト)の勢力であろうと、人間社会と同様に社会規範のなかどう生きていくかという悩みを持ちつつ生きているという設定が結構ツボでした。第一部はいかにも二部に続くという終わり方だったので続編を早く訳してもしいです。もちろん前評判の良い映画も観て見たいです。