NODA・MAP『贋作・罪と罰』

昨夜、シアターコクーンNODA・MAP『贋作・罪と罰』を観に行きました。今年最後の観劇。野田作品はほぼ初見といっていいです。シンプルなつくりの舞台でしたが見事に場面場面で情景が浮かんでくる。最初はテンションの高い動きや台詞廻しに戸惑い、付いていくのが精一杯でしたがいつしか話のなかに惹きこまれ、笑ったり泣いたり。絶えずスピーディに動いている芝居なのですが、その動きに慣れて来ると「言葉」の舞台だということがわかります。その言葉ひとつひとつが美しい。特に後半、英と才谷が紡ぎ出す言葉が泣きそうになるくらい綺麗。発せられる一言一言が煌き、透明感溢れる空間がそこにたちあがっているかのよう。松たかこ、古田新太段田安則がとても素晴らしかった。野田さんは最後の台詞のとこがなんだか凄まじかった。


人を殺すということがなんなのか、その「罪と罰」。その問いかけは観客にゆだねられる。とても切ないラストでしたが、「人」というものへの希望は捨ててないラストのようにも思いました。野田さんの言葉に魅入られ、つい戯曲集を買ってしまいました。


とても感動したのだけどなんだか自分で咀嚼しきれないもどかしさも感じています。詳細感想書きたいけど書けるかなあ。もう1回観に行くことにしています。たまたま2回観にいくことになりましたが2回観ることにしてよかった。