日生劇場『夢の仲蔵 千本桜』2回目鑑賞です。今回は両親を連れていきました。両親とも大満足で今年になって幸四郎さんを見直したと言っておりました。また、「染五郎、演技が上手いんだねえ」と感心。そういえば、両親は芝居のしどころのある役での染ちゃんを最近観てなかったんだった。


今回、先週観た時より全体的にかなり芝居が引き締っていました。特に、ラストの仲蔵と此蔵の愁嘆場のやりとりに緊迫感が増し、より哀切に満ちたものでした。幸四郎さんの渾身のラストシーンは凄まじかった。なんだろうね、この方は時に本当に凄まじい爆発力を見せる。それと劇中劇の『義経千本桜』が前回ちょっと薄いかな?と思っていた部分がかなり良くなってました。特に染ちゃんが良くなっていた。「四の切」も元気いっぱいだったし、後半の「道行き」はやはり暗さや狂気を纏いつつもっと入り込んだものになっていたような感じ。前回、染五郎@此蔵がどことなくピリッとしない部分があったのだけど今回観て、もしや前回の染ちゃん、疲れてた?とか思いました。詳細感想は後日。


そういえば今回「四の切」の宙乗りで最初は拍手だったんだけど途中、2階にいるお客さんから自然発生的に手拍子に変わっていってちょっと驚いた。まさかこの舞台で手拍子を聞こうとは。私は狐忠信の引っ込みに手拍子は必要ないと思っている人間なので普通の拍子で通しましたが…。ノリのいい曲調だし、澤瀉屋さん「四の切」では手拍子奨励だし、なんとなくそういう風潮になっているのかな。まあ、自然発生的な手拍子でしたし染ちゃんは嬉しかったかもしれませんね。