『鬼揃紅葉狩』と『新歌舞伎十八番 紅葉狩』

今月、なぜ染五郎さんが『新歌舞伎十八番 紅葉狩』のほうを踊ったのか理由が知りたいかも。2006年の秀山祭で染ちゃんが『鬼揃紅葉狩』をかなり久しぶりに再演させたのよ。その後、鬼揃がまた頻繁に上演されるようになったのよね。やるならまた鬼揃かと思ってたんだけど。2006年の『鬼揃紅葉狩』には超若者だった歌昇くん(当時、種太郎)、廣太郎くん。廣松くん、隼人くん、玉太郎くんが出てたのよね。玉太郎くんがかっさらってたけど。今月は廣太郎くんたら従者に昇格だもん、頑張ってる。あの時の侍女頭も高麗蔵さんで素敵だったわ。高麗蔵さんも年齢不詳系よね。
染五郎さんは何気にこの世代では先駆けな人だわね。染ちゃんが上演したものが他の役者さんで後から続くという意味で。今月の『新清水浮無瀬の場』でも染ちゃん発案で与兵衛の宙乗り演出をやった時は与兵衛が宙乗りって?とか散々言われてたのに今月、歌舞伎座で普通に上演されてるし(笑)後年、七代目染五郎演出がとか七代目染五郎の型が残っておりとか歌舞伎解説本に載ったりして。