歌舞伎座『十月大歌舞伎 夜の部』観劇

演舞場昼が終わって歌舞伎座。鰯売までいられますようにという体調でしたが最後まで観劇できました。
寺子屋』、期待し過ぎた。さらっといった感じ。なんだろ、少し噛み合ってない感がした。まぁ、今回はどうしたって役者のバランスが違いすぎるからね。単体では悪くないんだけど。兄弟にはとても良い経験になるでしょう。 文官だったというより武官だったような源蔵。勘九郎くんは松王の人なのかも。雰囲気が父より祖父なのかな。

吉野山』、藤十郎さんも梅玉さんも前ほど動けてはいないけどやっぱり舞台が大きいしそこにいるだけでたっぷりと華やか。

『鰯売恋曳網』、見事に勘九郎くんはお父さん譲り、七之助くんは玉さま譲りな台詞だったけど二人の個性ならではの芝居。夜の部ではこれが一番しっくりきた。 そして追善なんだなぁと涙が出た。 ほんとしみじみ良かった。十八代目のあれこれがふわっと浮かぶのに、勘九郎くんと七之助くんそれぞれの魅力もきちんと出てた。

雑感として私の見立てでは児太郎くんはすごく良い女形になる。ほんとなら昼を観ないとわかんないんだろうけど、夜の部でなんか感じた。ただの直観。とりたててなにがというわけじゃない。佇まいの雰囲気で。精進するという前提でね。