徒然

白鸚さんの由良さんて幸四郎さんと吉右衛門さんの両方のいいとこどりの由良さんなんだよな〜ってしみじみ。ずるいよね。息子二人もあれだけの役者なんだけど今見てもそれ以上の由良役者なんだよなあ。白鸚さんはそれほど数を観てないんですが強烈に印象に残っている役者の一人。子供心にカッコイイって思いましたもの。どうしても若いうちに観た歌舞伎が規範になってしまいます。ほとんど刷り込み状態なのかも。
それにつけても今月の染ちゃんの勘平さんを思い出すと勘三郎さんの勘平も浮かぶ。間や台詞廻しってところもだけど勘平を演じる時の心持ちがほんとに同じなんだと思う。持ち味が違うだけにこのオーバーラップにも泣けてくる。言っても詮無いことだけど、ほんとだったらこけら落とし公演の今月の忠臣蔵幸四郎さんと團十郎さんが昼夜で由良さん分けて五・六段目の勘平さんは勘三郎さんだったんだろうと思うんだよね。そんなことつい考えちゃうんだよね…。花形は出番少なくなるけどまずはそこからだったろうと。