芝雀が一人芝居『人魚の恋椿』 文楽の語りにのせて

芝雀さんが3月26日(水)にお勉強会のような形で歌舞伎一人芝居を公演されるそうです。文楽の竹本千歳大夫さんの義太夫にのせての芝居とのこと。楽しみ。

芝雀が一人芝居『人魚の恋椿』 文楽の語りにのせて 2008年2月16日
東京新聞http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/tradition/CK2008021602088029.html

 歌舞伎女形としてますます磨きのかかった中村芝雀が、三月二十六日午後二時半と同六時半から東京・内幸町ホールで、歌舞伎一人芝居「人魚の恋椿(こい)−やおびくに」を上演する。


 文化勲章の大御所・中村雀右衛門の二男として歌舞伎女形一筋の舞台を勤めてきた芝雀が、自身の研さんの場として挑戦する「歌舞伎の女形を一人で演じる」新分野だ。


 これまで、歌舞伎世話物の原点の一つとなっている芝居噺(ばなし)を、落語家の林家正雀と「掛け合い噺」として「すずめ二人の会」を開いて、新しい表現を模索してきた。


 今度は文楽の竹本千歳大夫の義太夫


 若狭国福井県西部)に住む長者の娘が、人魚の肉を食べて永遠の命を手にする「八百比丘尼(やおびくに)伝説」を題材とした。


 若い娘は激しい恋に落ちる。やがて相手は老いさらばえて世を去る。娘はその後を追おうとしたが、死ぬことができない。数百年の歳月が流れ、いまだに若く美しい娘の前に、昔死に別れた恋人の面影によく似た一人の男が現れる…。老いることを知らない娘の悲しく切ない物語。今井豊茂脚本、藤間勘十郎演出、前田剛美術。


 芝雀は「いままでにない試みで、期待と不安がいっぱいですが、なんとか形になるように…」といいながらも、「一から本をつくり上げ、音や動きをつけていくので、まっさらな紙に絵を描くようなもの。油絵のようなタッチになるか水彩画のような色合いになるか、みなさんと練り上げていきます」と、意欲満々。


 ほかに舞踊「義太夫 蝶の道行」中村京由、中村京純、「長唄 藤娘」中村京珠。6千円。(電)090・5996・4434。