ジョニー・トー監督『ザ・ミッション 非情の掟(原題:鎗火)』(DVD)

インファナル・アフェア(原題:無間道)』に続き、香港映画を観てみよう第二弾。今回はジョニー・トゥ監督『ザ・ミッション 非情の掟(原題:鎗火)』を観ました。ちょっと〜、なんですか、これは。香港映画、本気でレベル高いです。とってもカッコイイんですけど〜。フィルムノワールですよ、これ。かなり密な構成の1時間半。この時間でしっかり描ききってしまうんですものねえ。作りとしてはA級とB級アクションギリギリのとこにあるような気もするんだけど、押さえに押さえた筆致で一級品になっている。


役者さんたちも、最初はちょいださ?とか思うわけですが、だんだんかっこよく見えてきちゃう。アンソニー・ウォンフランシス・ンの正反対な雰囲気がいいです。アンソニー・ウォンって妙に存在感ありますよねえ。決していい顔じゃないというか童顔おっちゃんなわけだけど、すごく渋い。フランシス・ンは神経質そう?な感じからだんだん無骨な兄貴な雰囲気になってくるとこが素敵。ロイ・チョンもなんだか日本の役者さんに似てるなあ、チャラ系だなくらいに思ってたんだけど、やっぱ後半妙にカッコイイし、若手のジャッキー・ロイはちょっと甘い感じが役にあってて。それと最初、ぎょえ〜、とか内心思ったラム・シューとかいう役者さんも、だんだんなんか良いじゃんとか…ま、彼はゲテモノ系な気がするが(笑)でもなんか可愛いとか(笑)。見て行くうちにこの5人に肩入れしてしまう。それにしても外見が決して良いとはいえない男たちがラスト、まじでかっこよくなっている映画です。覚悟の仕方がね、かっこいいのだ。


うーん、このままいくとほんとに香港映画を追いかけそうだな。まあ、レベルの高いのを友人が貸してくれてるから、というのがあると思うのだけど。それにしても映画の面白さっていう部分がシンプルに提示されているのがほんとに好みだわ。それでジョニー・トゥ監督のことを調べていったら、この監督で役者もほぼ同面子のテイストも似てるという映画『Exiled 放・逐』(日本未公開)が東京フィルメックスという映画祭で1回だけ上映されるという。これは観たいわと思ってさっそく前売りを買おうとしたら売り切れでした…がーん。


追記:友人情報によると『Exiled 放・逐』は日本公開が決まったとのこと。楽しみ〜。

ザ・ミッション 非情の掟 [DVD]

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