SFセミナー2007

SFセミナー本会に行ってきました。久しぶりな方々にもお会いできてとっても楽しかったです。それに色々と刺激にもなりました。今年は本会、4コマ全部に出席しました。


1、「奇想天外」の時代
雑誌「奇想天外」は読んだことがなく。古本屋でみかけ立ち読みはしたことありますが。なので思い入れはないのですが、編集者さんがどういう思いで雑誌を作っていたのかを聞くだけでも面白かったです。新井素子デビューの話も面白かった。星新一さんて声がでかかったらしいです(笑)


2、アヴラム・デイビィットスンの思い出を語る
元奥様で、自身も作家&翻訳家のグラニア・デイヴィスさんに、作家デイビィットスンの思い出とその当時のアメリカのSF事情を語っていただく企画。通訳付きとはいえ英語企画なのでどこまで楽しめるかな?と危惧していたのですが、グラニア・デイヴィスさんがゆっくりわかりやすい英語でお話してくださったので、英語オンチの私でも半分程度は理解できて、通訳を待たなくても楽しく聞けて楽しかった。一瞬、自分が英語が得意になったのかと(笑)イグアナエピソードが最高でした。


そういえば「ブレードランナー」というタイトル(言葉?造語なのかしら?)はフィリップ・K・ディック氏が最初に考えたのではないそうです。デイビィットスン氏の友人(名前失念)が最初なのよ、とおっしゃっていました。そこの話、突っ込んで聞きたかったかも。


3、高橋良輔インタビュー
装甲騎兵ボトムズ』が好きだったんですよ。OP、懐かしかった〜。今観ても面白いと思うかな? インタビューは「リアルロボットの向こう側」ということでロボットアニメの監督としてのお話を中心に。ロボットアニメを手がけていることからSF好きなのでは?という意図でインタビューが始まったけど、高橋良輔監督はSFのほうにはほとんど関心無し、な方でした(笑)どちらかというと、時代劇、時代小説がお好きらしい。個人的に『まんが昔ばなし』の製作をしていたということに驚いた。ロボットアニメの方というイメージが…。実は全然違ってた。かなり幅広いものを手がけているんですね。


高橋監督はロボットアニメはやらないと逃げていたけど、『ガンダム』が流行り、ロボットアニメの依頼が多くなって結局は手がけたそう。他にオリジナルを作れるのが富野監督だけだったからと。おーそうか、サンライズには富野監督と高橋監督と才能のある二人がいたんですねえ。高橋監督、自分にはSF系アニメの才能がないといいつつロボットアニメの傑作を作ってしまうところが非凡なところなんでしょう。人材を集めて、意見を集約し、自分の独自性を加味させることで作品を作っていったそうです。


4、こうして《異形》は10年を迎えた
アンソロジー異形コレクション』ももう10年ですか。私は初期の頃しか読んでないです、すいませ〜ん。最近のほうがレベルが上がってるそうです。また手に取ってみようかな。


日下三蔵さんの司会で、『異形コレクション』の主催者の井上雅彦さんと、『異形コレクション』によく寄稿している作家三人、北原尚彦さん、平山夢明さん、牧野修さんのトークショー。顔ぶれがすごいですね。皆さん個性的で面白かった。後半、観客のことを忘れて仕事の話になってたよ(笑)日下さんと井上さんはアンソロジストとして本を出すことが楽しいんですね〜。