アーシュラ・K・ル=グウィン氏の映画へのコメント

スタジオジブリ製作の映画『ゲド戦記』についてアーシュラ・K・ル=グウィン氏が公式サイトにてコメントしています。予想通り、映画への不満が満載です。しかしこれを読む限り、ジブリ側と作者側の思惑の差が思っていた以上に違っていて正直驚きです。アーシュラ・K・ル=グウィン氏が希望していたことを宮崎吾朗氏はきちんと把握していたんでしょうか?ここまでの要望が出されていて、なぜ原作に沿ったものを作ろうとしなかったのかが不思議です。どこが行き違いがあったとしか思えない。初期のラフ画を見る限りですが最初の頃に吾朗氏が考えていたイメージはもっと原作に沿ったもののようですし。にしてもル=グウィン氏の最初の要望の「第一巻と第二巻の空白の時間を宮崎駿氏のオリジナル・ストーリーに任せる」という希望を駿氏が引き受けてくれていたら、と思わずにはいられません。ちなみに私は吾朗監督の映画は嫌いじゃありません、むしろ買ってる部分があります。ただ、『ゲド戦記』を名乗る映画という意味では力量不足と言わざる負えません。原作者にこのくらいハッキリ言ってもらったほうが彼の為になるでしょう。真摯に受け止めるだけの度量があると信じたいです。それとこのくらいで挫折してほしくないです。


原文と翻訳。訳によってずいぶんとニュアンスが違いますね。


アーシュラ・K・ル=グウィン氏のコメント
http://www.ursulakleguin.com/GedoSenkiResponse.html
★究極映像研究所の日本語要約
http://bp.cocolog-nifty.com/bp/2006/08/ursula_k_le_gui.html
★くろねこ亭氏の訳
http://www.starleaf.net/~airami/guin.htm
Wikiに直訳、意訳、中立的な訳の3種類が載っています。
http://hiki.cre.jp/Earthsea/?GedoSenkiAuthorResponse