局地的流行

最近、本に関する情報が目に入らなくなってきた。数年前まではWeb上限定&局地的に流行る本というものがあった。でも最近残念ながらそういう本情報をとんと見かけない。私のアンテナの感度が悪くなったかなとも思っていたけど、そうでもないかなと。Blogやmixiなどのソーシャル・ネットワーク系が流行りだした頃から啓蒙系サイトや偏愛作家&本をプッシュする日記サイトおよび掲示板の動きが無くなってきて読書人たちのオススメ本が横に広がらなくなってきたように思う。Webサイトの役割が変化してきた結果かな。


Blogは外への発信ではあるけどコメント機能は一つの話題限定での会話になりがち。次に転がっていきにくい。TB機能も便利なようだけど自分の意見を人に読んでもらうためのものだから、話題の集約機能としてはちょっと違う。自分が気になる話題を掲示板に書き込んでそれを読んだ人たちがまた反応して書き込んでというように話題が広がって情報が集まってきたり、またLink集という形でまとめてそこから話題を展開していった時期のような話の広がり方はなかなかできないような気がする。またソーシャル・ネットワークは知り合い限定なので一般的な本の話題でいろんな人に対して話題を広げる機能は持ち得ない。しかもここも話題ごとの会話になるし、自分がコメントをつけない限りその話題に反応している人がいるかどうか追いかけられない。


本読みのツワモノたちのところを読みに行き、掲示板を覘けば様々な情報を得ることができた時代は終わったのだろう。ほんの少し前のことなのに個人の偏愛本が横に広がっていったそんな外に開かれたサイト時代が懐かしく思えた。情報過多な時代の情報過疎な私の感傷でした。