『二月大歌舞伎 昼の部』

歌舞伎座『二月大歌舞伎 昼の部』を鑑賞。夜の部も面白かったけど昼の部も負けず劣らず面白かった〜。かなり満足。やはり昼の部は『一谷嫩軍記』と『極付幡随長兵衛』かなあ。それと先月病欠で心配していた芝翫さんが『浮塒鴎』で存在感と上手さを見せ付けてくれたのが改めてさすがだなと思った。


『一谷嫩軍記』の『陣門・組打』、やはり最近の幸四郎さんの演出の試みを面白く感じる。『熊谷陣屋』の場を知らないと理解しずらいこの難しい場を若者の悲劇と親子の物語としてひとつの芝居として見せようという意欲は思った以上に成功していたと思う。観客たちがかなり集中して観ていたのが感じられた。個人的な好みからすると熊谷が初っ端から泣きすぎかなと思うのだけどね。でも他の役者でもこの『陣門・組打』はかなり豪快に泣いてるよなあ。そうじゃないと場がもたない難しい場なのかなあ。もっと抑えても伝えるだけのものを幸四郎さんは持っていると思うんだけど。


『極付幡随長兵衛』はとにかく吉右衛門さんの役者ぶりがステキだった。ひさびさに「おおっ、絶品」な吉右衛門さんが観られて嬉しい。玉様も侠客の女房らしくてとても良かった。詳細感想後日。